検索
☆マサコのプロフィール
13才のときにグレン・グールドのピアノに 出会う。以来抱き続けたグールドに会うという夢を追って28才でカナダへ。後追い日記はその記録である。
属性はシャーマン。


☆ミクシに習って、ぬさんからの紹介状
不在の幻影から愛するひとを救い出し、グーグルキャッシュの中に愛のエクリチュールを刻印しつづける、GGの恋人。二人はもう触れあうことができないが故に永遠に惹き付けあうことができる、まるで恒星と惑星の関係のような、あらゆる恋人が夢見るユートピアに住むひとです。


☆このブログの本拠地は
 海峡web版  です。

グールド、並びにグールド家からのプレゼントはこちら。

 グールドのサイン入りレコード
 もう1つのレコード
 グールドの本とそのメモ書き
 パパグールドさんのご本

☆グールドおよび後追い日記に関係のないトラックバックやコメントは削除する場合があります。
カテゴリ
全体
後追い日記81年
後追い日記82年
後追い日記83年
後追い日記84年
後追い日記85年
後追い日記86年
後追い日記87年
グールドからのプレゼント
グールドへのメール
エッセイ
ゴルトベルクをめぐる
グ−ルド・レストラン
8月のゴルトベルク
グ−ルドとエクスタシー
田中希代子
未分類
タグ
(98)
(60)
(44)
(33)
(16)
(13)
(12)
(11)
(8)
(4)
(3)
(3)
(2)
(2)
(1)
フォロー中のブログ
海峡web版
記事ランキング
最新のコメント
この寒い季節に白いお花に..
by mhara21 at 22:15
今、楽譜の右上の作曲者・..
by mhara21 at 17:41
この歌は歌いやすそうでい..
by mhara21 at 17:40
この電話の後、私はすぐマ..
by grpspica at 16:35
リヒテルによりますとマリ..
by mhara21 at 11:11
以前の記事
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
more...


後追い日記84年3・田中希代子さんのモーツァルト

b0071688_17593781.jpg


#田中希代子さんのモーツァルト

「モーツァルトとの散歩」の著者アンリ・ゲオンは、このソナタの2楽章の1フレーズにモーツァルトの人としての全てを感じると書いている。ゲオンによれば、当時、15才のローザ嬢(モーツァルトを感激させる程にピアノを弾く娘)の面影は、この「アンダンテ ヘ長調、ウン・ポコ・アダージオ」に秘められている。

1777年12月5日、6日付のモーツァルトの手紙に、ちょうどこのソナタと思われるアンダンテとローザ嬢のことが書かれている。マコはこのフレーズを弾く度に、一種独特の気持ちになった。ゲオンの言うとおりだと思う。

このソナタを弾いていたマコは、ローザ嬢のようにモーツァルトを喜ばせていたでしょうか?

田中希代子さんには、K.332のヘ長調の名演がある。触感芸術の極致の演奏者は、音楽の神様の生け贄となってしまった。
田中さんのハイドンのピアノソナタの2楽章の1フレーズに、彼女の全人格的芸術性を感じる演奏がある。そのフレーズにマコは演奏者の資質のすべてを一気に呼吸する。
芸術とは、なんと典雅なものでしょう。


以下はモーツァルトの手紙から
『ローザ・カンナビッヒ嬢は、15才で、美しく、かわいい娘さんです。分別も豊かで、年令のわりにはしっかりしています。真面目で、口数は少ないのですが、語るときはしとやかさと優しさにあふれています。

昨日、彼女が僕のソナタを完全に弾いてくれたので、何と言ってよいかわからないくらいうれしくなりました。彼女はアンダンテ(けっして速くなってはならないのです)をこれ以上考えられないほどの感情をこめて弾きます。

ご承知のとおり、ぼくがここへ来て2日目には、まだカンナビッヒ嬢に1度しか会っていないにもかかわらず、はじめのアレグロを書き終えていました。

するとダンネ−君(マンハイム宮廷のヴァイオリン走者)は、僕がどんな意図でアンダンテを書くつもりかと尋ねました。僕は答えました。「ローザ嬢の性格そっくりにこれを作曲しようと思います」

ぼくがそれを演奏していたとき、それは驚くほどうけました。そこでダンネー君はぼくの言ったことをみんなに語りました。そして、このアンダンテが、彼女そっくりであることは事実です。』


アンリ・ゲオンはこう書いている。
『性格とはなんであろうか? 感情の複合、正確に言えば、動きや身ぶりによって外部に表現出来る、行為や反行為の素因の組み合わせである。音楽は動性の芸術である。

遅くなったり速くなったり、連続したり休止する。リズムと音階上の空間の中で際限なく変わる。音楽は心臓のように打ち、神経のように震え、衝動のように躍り、そして、夢のように揺らめく。音楽家が記したものを読み取れないのは、練習と直観の不足による。(つまらぬ音楽は、何もないか、漠然と語るので、よい音楽と区別できる)

音楽言語は、人々の理解なしに、地上ですでに楽しんでいる天使たちの言葉に少し似ている。われわれは天国において完全に聞く事だろう。モーツァルトは曖昧に語りはしなかった。彼が一般に理解されないのはそのためである』 

「ピアニストがどんな演奏家であるかを知るには、その人のモーツァルトを聴くのが一番」という意見がある。

モーツァルトが天使の完全な言葉なら、その言葉を話せる演奏家は少ないだろう。
かつて、グールド家では、グレンが子供の頃「モーツァルト」の言葉は禁止されていた。モーツァルトほどの神童のグレンが、果たして「マトモに育つか」が両親の大きな気掛かりであったからという。



next84年4へ






**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-18 14:53 | 後追い日記84年 | Comments(0)
<< 後追い日記84年4 ・葬式ごっこ 後追い日記84年2 ・秘書の... >>