合い言葉GG
by mhara21
検索
☆マサコのプロフィール
13才のときにグレン・グールドのピアノに 出会う。以来抱き続けたグールドに会うという夢を追って28才でカナダへ。後追い日記はその記録である。
属性はシャーマン。


☆ミクシに習って、ぬさんからの紹介状
不在の幻影から愛するひとを救い出し、グーグルキャッシュの中に愛のエクリチュールを刻印しつづける、GGの恋人。二人はもう触れあうことができないが故に永遠に惹き付けあうことができる、まるで恒星と惑星の関係のような、あらゆる恋人が夢見るユートピアに住むひとです。


☆このブログの本拠地は
 海峡web版  です。

グールド、並びにグールド家からのプレゼントはこちら。

 グールドのサイン入りレコード
 もう1つのレコード
 グールドの本とそのメモ書き
 パパグールドさんのご本

☆グールドおよび後追い日記に関係のないトラックバックやコメントは削除する場合があります。
カテゴリ
全体
後追い日記81年
後追い日記82年
後追い日記83年
後追い日記84年
後追い日記85年
後追い日記86年
後追い日記87年
グールドからのプレゼント
グールドへのメール
エッセイ
ゴルトベルクをめぐる
グ−ルド・レストラン
8月のゴルトベルク
グ−ルドとエクスタシー
田中希代子
未分類
タグ
(94)
(56)
(32)
(21)
(14)
(13)
(12)
(10)
(8)
(4)
(3)
(3)
(2)
(2)
(1)
フォロー中のブログ
海峡web版
記事ランキング
最新のコメント
せっかくコメントを書いた..
by grpspica at 12:37
田中希代子さんのファンは..
by grpspica at 10:59
バレンボイムが、[ アル..
by grpspica at 10:54
I'm in Taipe..
by grpspica at 07:16
Dear Toshi, ..
by masako at 19:34
以前の記事
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
more...


カテゴリ:グールドへのメール( 39 )

グレン・グールドの36回忌に寄せて

新グールドへのメール4

お元気ですか?
いつも見守って下さってありがとうございます。

1985年、あなたはもうこの世にいませんでした。
私は、ツァラトストラとの約束を叶えようと、
溌剌とトロントで学んでいました。

この秋はその年に起った日航機ジャンボ123便の事件のことで、
思うこと多く生活しています。
本年はグールドファンのネット仲間のこの事件に関する報告を
お供えしたいと思います。

  風化させてはならない日航123便事件

  
先月(9月)20日には、父の旧制高等学校の卒業アルバムが、
台湾と日本の架け橋第一人者の片倉佳史氏と共に台北へ行きました。
父はやっと、生まれ故郷「台湾」へ帰ることができました。
台湾を離れて70年。父の夢が叶いました。
b0071688_09252810.jpeg
この頃、人間の孤独とは
「本来、光の中に一心同体であるものが、
 肉体や個別の心を与えられたがために感じる本質的な淋しさではないか?」
と考えるようになりました。

人が人を求めるのも、本来、光の方を向きたいからかも知れません。

ではまた、来年まで。 再見‼︎ 

マサコ


*********************


[PR]
by mhara21 | 2017-10-04 09:25 | グールドへのメール | Comments(0)

新グールドへのメール 3

a0019212_8591024.jpg


パパ、
今日はご命日。
素敵なハングルの詩、どう思われましたか?
この世からいなくなる事を考えて、気持ちを整えて生きる。
今、平和な気持ちになるなんて、出来るようで出来ません。
それでも、キム・トンハン先生のレベルアップ「チョムラク(鳥舞楽)渓谷」の、イ・チョンウォンさんの紀行文は、私を自然に招いてくれ、心が安らかになります。
どっこい、予習を重ねて、本文を覚えようとしたり、体力のない日は、2つくらいの文を覚えて遊びます。
1つ1つの文が詩のようで、ありったけ覚えたくなってしまいます。
毎回、美しい白黒写真が載っていて,白黒フィルムが好きだったグールドさんを思い出します。

言葉の稽古はピアノの練習に似ているの。
口が廻るようになるのは、指先と同じ。

朗読はソク・ファヒョン先生。
アナウンサーの訓練が出来ているためなのか、言葉の並び方で、即、2分音符に読むのか、4分、8分音符にする加減が絶妙。
それに、イントネーションの高低やフレージングが霊妙で、ため息が出ます。

お話が32年前に戻ってもいいかしら?
私が食らいついただけでしょうが、いつも一緒だったわね。
あなたは「ツァラトゥストラ」のように私の行く先を予言していた。
ピアノが上手にならないのに、鼻の穴を膨らませて練習しているのを楽しそうに見ていたでしょう!

さあ、もう止めるわ。自分が死んだ後の事を考える方が楽しいから。
アイルランドのことわざ。
「知っている地獄は知らない地獄よりマシ」




***************************
[PR]
by mhara21 | 2014-10-04 12:00 | グールドへのメール | Comments(0)

新グールドへのメール2

a0019212_9371413.jpg


パパ、82才おめでとうございます。
あなたのファンになって、半世紀近い時が流れました。
20才年上というのは、今では2つ違いにしか感じられないものですね。

プレゼントの「愛は」の詩を気に入っていただけましたか?
杉田敏先生が「実践ビジネス英語」の「Quote Unquote」で次のような言葉を教えて下さいました。

「Teach your children poetry; it opens the mind, lends grace to wisdom and makes the heroic virtues hereditary.
--Sir Walter Scott (Scottish poet, novelist and biographer, 1771-1832)
「子供に詩を教えなさい。それは心を開き、知性に気品を添え、英雄的な長所を受け継がせる。」

ここでは「知恵」が「知性」に訳されていますね。全く知らなかった事に、英語圏では「a good mind」を「知性」に訳す事も気に入っています。

人生の大半をかけてニーチェのツァラトゥストラを想って来ましたが、ロシア系のピアニスト「ダニール・トリフォノフ」を知り、難問が解決されたように思います。
哲学者、井筒俊彦氏が「ニーチェは何かに動かされている」と言っておられます。
この『何か』とは、龍ではないかといつしか考えるようになりました。
この世に生きて、永遠なるレベルの心を持つことが、毎秒叶うのなら、どこにも戦争は起らないでしょう。
さて、トリフォノフに関していえば、彼のファンが「金色の登竜」と表現したのです。
マルタ・アルゲリヒ女史も「何かがある」と言っているけれど、その何かとは「龍」じゃないか?と。
タニールさんは、10月9日、近所のホールで演奏します。
是非、ご一緒に出かけてみましょうよ。
その時を楽しみにしています。




  新グールドへのメール へ3



***************************
[PR]
by mhara21 | 2014-09-26 09:40 | グールドへのメール | Comments(0)

新グールドへのメール 1

b0071688_21465693.jpg


時は2014年5月18日。

コリアから、亡くなった高校生とそのご家族の悲しみが伝わってくるようです。
時代は益々、多国籍企業や各国の政治家企業家によって、小さな人々が苦悶を強いられています。
世界の67%を軍事支配する米国は、その手を伸ばし、シリア、ウクライナまで混乱させています。
過去に中南米でかってやったことを繰り返しているようです。
我が国は、まるでセウォル号の悲劇のように、
自らを葬る、まるで中国の回し者かと思われる日本人の3世政治家によって、
次々と悪い法律が成立しています。

そんな中、音楽と人間の存在意義を考えるのもアホらしくさえ思えます。
そう言えば、グールドコミュがなくなってしまいました。
自分がなくなれば楽になるのでしょうか?

年を取るとあなたの数々の発言が増々本当になってくるのが不思議。
たとえば
「人と接すると自分を失い、自分に戻るのに時間がかかる」
は、日々、実感します。
今では、若い頃は人なつこくて良かったと思う 位、人と直接接触するのが苦手になりました。

けふは日本を代表する芸術文化、短歌と句を贈ります。
バッハ作品でいえば、どこのモティーフでしょうか?
実はこれ、京菓子の番組で和菓子屋さんのご主人が紹介して下さった作品です。
あなたは、お菓子と和歌、俳句、どちらを選びますか?

  物おもへば 色なき風も なかりけり
    身にしむ秋の 心ならひに
        久我太政大臣  新古今集より

色なき風に心の思いの色が映るというお歌だそうです。
私があなたを想う色は、何色でしょうか?
それは、多分、グレン色?

  旅に病んで
   夢は枯野を
     かけめぐる
            芭蕉辞世の句

a0019212_15361673.jpg


写真は今年も元気に咲いたグールド薔薇です。



新グールドへのメール2




************************************
[PR]
by mhara21 | 2014-05-19 21:52 | グールドへのメール | Comments(0)

イタズラなKiss

ハングル学習のために吹き替えの韓ドラは全く見ない。
しかし「イタズラなkiss」は見てしまった。
主人公のオ・ハニが,同学年の天才スンジョ君に4年片思いをして、ようやく射止めるお話。
その憧れと片思い振りが、31年前より遡る私のグールドへの状態と全く同じなので、笑ったり応援しているうちに,ちょっぴり若返った。

主人公オ・ハニは幼い頃母親が亡くなり、調理師の父親と暮らしている。真っ直ぐで愛らしい人柄。
一方スンジョ君は、ニヒリスティックでハニなどは大バカと思っている。テニスも料理も上手で、勉強はしなくても出来るタイプ。
ハニは、パッパラケだから、その辺りの格差が私とグールドの差みたい。

11年前、料理の合間に憂さ晴らしに、あちら住まいのグールドにメールを送っていたけど、今は80才と半年のGG。久しぶりにメールでも送ろうかな。

******

パパ、お元気ですか?
11年前、今治タオルが不況でたいへんだったけど、その中で人と同じ亊をしなかったタオル会社がありました。
それで中国製に打ち勝つかと喜んでいたら、なんと中国が今治タオルの商標を横にしただけで、世界の市場に中国製タオルを流しているのです。なんと厚かましい国でしょう。

フランスでは、この冬、全く暖房が付けられない人が6人に1人いました。
ワールドニュースってたって、こんな位。戦争の話も山程です。

日本では一昨年の大学卒の半数が、すでに離職して失業しています。高卒は2/3が失職中。
去年、弁護士の試験に通った人の5人に1人が年60万の弁護士会費が払えないでいます。
私は相変わらず、味見出来ないで料理をして、、、。
それにしても今は、どの星,あるいは天体で生活していらっしゃるのでしょう?
生まれ変わるご予定は?

それでは又ね。
合い言葉「GG」

***********
韓ドラ「イタズラなKiss」は日本のコミックを原作としたテレビドラマ。
原作者 多田かおる(1960年9月25日-1999年3月11日)

「イタズラなKiss」
 多田かおる



 新グールドへのメール 1 へ




*****************************************
[PR]
by mhara21 | 2012-03-25 17:43 | グールドへのメール | Comments(0)

グールドへのメール あとがき

グールドへのメールを1から読む

 2001.5.27

 世の中には、書いた人だけがおもしろ嬉しく何度も読める文が多い。まさしく「自慰」の言葉がこのメール集の文章にはピッタリである。

カナダの名ピアニスト、グレングールドが逝去して20年近くの歳月が流れようとしている。
 熱烈なファンは、おのおの個別のグールド像を抱いて今日も世界のどこかで生きている。お互いのグールドが同じ人である訳がない。
 グールドという人からヒントを得て捏造したグールドが元素となって飛びかう。

 グールドにメールを送ったことから、マールの助けもあって、ようやくトーマス・マンの世界に踏み入れることができた。マンが37才から49才までに12年もの歳月をかけて紡いだ「魔の山」はさすがに読者をして一登山者にならしむ。
 そして、しがないグールドファンは、ここでもグールドがトーマス・マンに何を感じ、楽しんだのかを探りつつ、とグールドと共有できるものを探して歩くのである。

 サウスウッド32番地の敷地内にオークの木があった。樹木崇拝の対象としてもオークの右に出る木はない。ヘブライ、ギリシャ、ローマ、チュートン、ゲールなどの神木とされたとある。

 グールドは、音楽の神霊部分に鋭く関わり、その身を犠牲にして人々の魂に幸せを与えた人である。
 そんなグールドのスケッチが、少しでも伝われば嬉しい。

 カナダを離れてから13年の年月が経つが、私の霊の部分は、今でもサウスウッド32番地の家の中と外。グールドのアパート。お墓を彷徨っているのである。
 「いつか」という時が、本当に来るなら、そして人に「のぞみ」というものがあるなら私は、きっと来世(があるのなら)も彼のファンであることでしょう。

 シェークスピアの生家はオーク材の建造物であり、建築後約500年経つが、保存されている。20世紀の音のシェークスピアであるグールドとシェークスピアは、ニーチェのツァラトゥストラと同様、私の心の中では結びついている。写真で見るオークの新緑にシェークスピアの生家に思いを馳せつつ、このメールで話題にしたことを話せる人物が現れて下さることを祈りつつ、あとがきとします。

参考図書
・「だれにでもわかるニーチェ」KAWADE 夢ムック 河出書房新社
・「グレン・グールド:バッハ没後250年記念」KAWADE 夢ムック 河出書房新社
・「グレン・グールド大研究」  春秋社
・「『草枕』変奏曲」  横田庄一郎著 朔北社
・「グレン・グールド ピアノソロ」
 ミシェル・シュネデール著 千葉文夫訳 ちくま文庫
・「グレン・グールド伝」ピーター・オストウォルド著 宮澤淳一訳 筑摩書房
・「グレン・グールド書簡集」  宮澤淳一訳 みすず書房
・「グレン・グールド著作集 1・2」 野水瑞穂著 みすず書房
・「メディア論」M.マクルーハン著 栗原裕・河本仲聖訳 みすず書房
・「精霊と芸術−アンデルセンとトーマス・マン」
ミハエル・マール著 津山拓也訳 法政大学出版局
・「トーマス・マンとドイツの時代」 小塩節著 中公新書
・「ニジンスキーの手記 肉体と神」 市川雅訳 現代思潮社
・「見えるものと観えないもの」(横尾忠則対話録)  横尾忠則著 ちくま文庫
・「淀川さんと横尾さん 二人でヨの字」 
( 淀川長治・横尾忠則 連続対話 )
淀川長治・横尾忠則 ちくま文庫
・「シャーマニズムの文化学」 岡部隆志・斉藤英喜・津田博幸・武田比呂男著 森話社
・「ニーチェ その思考の伝記」 リュディガー ザフランスキー著 山本尤訳 法政大学出版局
・「精霊の守人」・「闇の守人」・「夢の守人」・「虚空の旅人」 上橋菜穂子 偕成社
・「シュヴァイツァー著作集」第13巻 内垣啓一訳 白水社

video
・「グレン・グールド27歳の記憶」 紀伊國屋書店

CD
・Bidu Sayuo (ビデュ・サヤン)
     「オペラアリア集とブラジル民謡」
     「ソニークラシカル MHK 62355 (モノラル)」
     「オペラアリア集(モーツアルト・ブッチーニ他)」
     「ソニークラシカルMHK 63221」
*アーンとデュパルクの歌曲をお聴きになりたい方は MHK 62355をお求め下さい

internet(サイト)
 ・宮澤淳一氏のホームページ 
 ・宮部みゆきに関するサイト



 イタズラなKiss へ

 新グールドへのメール 1 へ




**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-10 11:14 | グールドへのメール | Comments(1)

グールドへのメール32 お別れの歌

グールドへのメールを1から読む

 2001.5.13

 グールドさん
 マンションで除湿器をかけすぎたらイオンが出たのか、ひどい発作を起こして夜中にY市に帰ってきました。それは、おとといのことです。
 今日は母の日で、お宅のお母さまのことを書こうと思っていたら、なんと父上が夢に現れて下さいました。

 グールド家の方で生きている間にお目にかかれたのはお父さまだけでした。父上は恐らくシャーマニズムを理解なさらない方なので、私にしたら、度々お言葉をいただくのは、変な気がしています。
 「長生きを願うような生き方をして欲しい」とおっしゃるのが伝わってきます。

 86年の12月にお目にかかった時は、85才でいらっしゃいました。声の美しい、優しい上品な方でした。

 TVの横には、グールドコーナーとして、1947年3月にロンドンより郵送された本。父上の大きな本。いただいたレコード。ドイツで出版された写真集が置かれています。
 時々、この本たちやレコードは、何をつぶやいているのかしら?と思うことがあるの。
 人間にだけではなく物質にも運命があるのですね。

 台所の浄水器の上には、ピンクのカーネーションと共に、ゴルトベルクのプレートが写っているお墓参りの時の写真が置かれています。もっとすごいのは家族写真集のど真ん中に多分、未公開のグールドのピアノを弾いてる写真がはまって、壁に掛けてあるのよ。

 今日で一応、「春の巻」のメール集は止めようと思っています。 今から、3人の母のためにコサージュを作って飾りましょう。撫子も咲いているし、グレインジャーのローズさんには黄色のパンジー。私の母には真弓の白い花。

 私には花と遊んでいる生活が合っているのです。
 ミシェル・シュネデールの「グレングールド・ピアノソロ」は、素晴らしい。さすがにヨーロッパ。詩と哲学が混ざり合って一種独特のグールドの世界が表現されています。

 日本では、芸術への文を書ける人が政治家になっていない。
 グールドがシェークスピアの「12夜」に触発されて作曲した作品、横田さんの本では、作曲した年令が12才ですけれど、シュネデールではハイティーンになっていますね。どちらが正しいのでしょうか?
 「12夜」私も大好きです。私でも弾けるような曲のレベルですか?
 誰か物好きなピアニストがCD録音しないかしらね?

 お別れに、ビデュ・サヤンの歌っているアンリ・デュパルク(1848-1933)の「悲しい歌」の詩を書きます。
 生前、サヤンのこと、ご存じでしたか?
 サヤンは1902年、5月11日リオ・デ・ジャネイロ生まれのフランス系ブラジル人のソプラノ歌手。
 ニューヨークのメトロポリタン歌劇場に236回も出演した大スターでした。

 実は、あなたの死が私とサヤンを出会わせたのです。
 上を向いても下を向いても涙ポロポロ。夜中に涙の池の中で目覚める頃。もうクラシックのピアノ音楽のレコードは聴けないので、トロントの図書館で声楽のレコードをさがしました。
 そうしたら待っていてくれたお姉さんのように歌を唄って下さる人がいました。

 帰国してからCDショップの方が偶然サヤンのファンで、「嫌いな人が一緒より好きな人が同じ方がいいねぇ」とサヤンを愛する喜びを分かち合いました。

 サヤンは素人みたいなの。
 特徴は宮殿で農婦が歌っていたり、田舎の肥えたごの横を貴婦人が歩きながら歌っているような自由さです。心が広いのね。
 サヤンの魅力は、「欲がないこと」「声が煮えないこと」「なんでもないこと」
 特にモーツァルトでは独特の色が出ているし、ブラジルの民謡も魅力的に歌っています。サヤンを聴くまで、イヤンといわないで!

 この「悲しい歌」とレイナルド・アーン(1875-1947)作曲「私の歌に翼があれば」に慰められて、私はグールドの死の悲しみを乗り越えてきたのです。

       SAD SONG
                 Jean Lahor  原詩
                 Stanley Appelbaum英訳
                 伊東 進  邦訳
       
       In your heart there sleeps moonlight ,
       a gentle summer moonlight ,
       and, to free troublesome life ,
       I shall drown myself in your brightness.

       I shall foget past sorrows ,
       my love , when you rock
       my sad heart and my thoughts
       in the loving calm at your arms!

       You will place my sick head
       Oh! sometime on your knees ,
       and will recite a ballad to it ,
       which will seem to speak at us ,

       and from your eyes full at sadness ,
       from your eyes I shall then drink
       So many kisses and tendernesses
       that perhaps I shall recover ..........

       憂いの歌

       我が心の裡に月の光眠れり
       そは夏の優しき月の光り
       世の煩わしきを逃れむとて
       その中に我が身を浸さむ

       我が腕(かいな)慈しみもて我をあやし
       我が憂き魂(たま)に宿りいし
       古き悲しみは拭わるべし

       汝、折節に我が病める頭(こうべ)を膝に安らわせ
        我らふたりを語るがごとき詩(うた)を朗唱せむ

       汝が眼(まなこ)より憂い溢(あふ)れ
       汝が眼より溢れ受けし接吻と優しき心もて
       我、おそらくは蘇(よみがえ)るべし


next グールドへのメールあとがきへ






**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-09 10:27 | グールドへのメール | Comments(1)

グールドへのメール31 シンデレラのかぼちゃ

グールドへのメールを1から読む

 2001.5.12

 あやめを3本朔太郎の「純情小曲集」に寄せて、飾っています。朔太郎は、この詩集のことを「あやめ香水の匂いがする」といっているから。

 グールドには、嗅覚に関するコメントをあまり見かけません。
 「科学としてもとりわけ非科学的なもの、実体の中でもとりわけ非実体的なものでしょう。しかし音楽という名で呼ばれる、これほど非科学的で非実体的なものが、なぜ私たちを感動させ、これほどまでに人の心を動かすのか、いままで誰も説明できなかったのです」

 これは、私にとってはシャーマニズムにそっくり置き換えることのできる論法です。
 「霊はいる。霊はいない」
 「非科学的。非実体」
 なら、なぜ一部の人々はこんなに影響を受けてしまうのでしょう。
 あるいは電磁波。もしくは化学物質過敏症。
 根っこのところは同じ。自分と違う人に対する理解と判断を生む源になる「想像力」がない人々が多すぎる。
 
 お話をガラリと変えると今日はお布団を干しました。このジャパニーズ・マットレスなるものが外に乾かしてあるのは、西洋人には想像もつかない光景でしょうね。

 我が国は、湿けるのです。で、人々はカラッとパリッとしたものに憧れます。そこでノリには乾燥剤。フトンは、ベランダや窓に出して乾かしています。でも布団を外に干せる人は幸せな人なのです。マンション住まいでは日当たりが悪くて、それは湿けた部屋の一室にショボとした寝具で寝るのがオチ。文字どおり落ち込みます。

 神戸のマンションの通りをひとつ隔てるとそこは赤線地帯。その中を通って、映画をよく観に出かけます。必ず一枚のフトンが目につくの。どういう訳か日本式の安宿の窓からフトンがぶら下がっているのです。従業員の寝具にしてはシーツがきれいで、アイロンがかけてあるし、でも何のために?と不思議な気持ちです。別にどうってことないけれど。

 アンデルセンなら何か書くか?みゆきなら何かの折に形容をつけて、唖然とさせるか?
 自分の布団より、あの布団が気になるので書いてみただけ。

 もっと書きたい。遊女の霊にたよられて、どんな旅をしたかということ。毎日、グリーンマイルの死刑囚が電気イスの上で死にぞこなうような目に合うこと。でもしない。

 何もかもが、グールドの音楽を「シンデレラの馬車」と思い込んだことから始まった。途中から、「かぼちゃ(馬車が、かぼちゃって納得するよね)になってしまった」。その大かぼちゃを料理して、全部食べる訳にはいかないから、人にも引き取らせようとしているのだ。おいしかったら、いいのだけれど。

 これが私の電子メールの実体では?


next グールドへのメール32へ






**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-08 10:00 | グールドへのメール | Comments(0)

グールドへのメール30 そろそろお別れよ

グールドへのメールを1から読む

 2001.5.10

 日本は湿気を帯びた空気が充満。部屋にいてもベトベトの塩水の海の中。湿気に弱いのはピアノばかりではありません。落ち込む体調になるのは私やニーチェだけではないでしょう?

 ゆうべTVを観ていると不必要なダム建設のために5年間に水道料金が現行の2倍になる市があるということでした。どこかで誰かがおかしなことをするとしわ寄せが来る。そのしわ寄せが不正者に戻るのが来世、では遅すぎる。一部の人がお金を掴もうとするから、下々の者が苦しむことになる。節水するとお金がまわらなくなるので、水は使った方がいい面もあるそうで、世の中はどうなっているのだろう?と考え込みました。 

 あなたはいつも考えていた方で夜、眠っているときでさえ考えている人だったと伺っています。
考える人といえば、ロダンが花子という日本女性と関わりがあったことを知り驚きました。

 あなたが日本語の「草枕」を2冊もってたことから、誰が贈ったのだろう?どこで入手したのか不思議に思われていること知っていますか?

 こうした謎をこの世に遺すのは何よりの楽しみだったのでは?

 秘書だったセイディが晩年のグールドは絵を画く日本女性と親しかったと言っていました。本当ですか?どうもピアノを弾く女性には興味なかったみたいですね。
 ともかく、その日本女性には逢ってみたいです。これも「デルヘの恋文」と一緒で本当はいなかったのではないかしら?

 とにかくなかなか自作自演の多い方のようです。ティム・ペイジのインタビューも台本は全部書いていたのですから。人を操りたかったと思われても仕方ないでしょう。
 グールドファンとして、自分の作ったアンケートに答えてみます。

 もっとも好きな演奏
 ベートーヴェンのコンツェルト1番
 理由
 生き生きとして、生命の喜びに溢れているから。

 嫌いな演奏
 特にこれっというのはなし。全体として、アクの強いもの。自己主張の激しいもの。押しつけがましいものは、みんな嫌い。

 グールドからのテレパシー
 ありすぎて、こまる。でもないと淋しい。幽霊としてのグールドも山程知っている。そんなことをいう人がいたら(私の他にも)助かったと思う。みんなが言い出せば、さもありなんと嬉しい。

next グールドへのメール31へ



**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-06 09:55 | グールドへのメール | Comments(0)

グールドへのメール29 模倣犯

グールドへのメールを1から読む

 2001.5.6

 冷蔵庫は前後左右の隙間にゴミが入るのを防ぐために姉がミッチリ入れ込んだ大型です。よってコンセントすら抜けない状態で、電源を切りました。それでくつろいだ状態で、部屋にいます。

 このゴールデンウィークの間に日本では11もの凶悪な事件が起きました。ニュースを聞いているだけで頭が、おかしくなりそう。宮部みゆきの近刊「模倣犯」上下2巻を読みまして、景色がパッと違って映るほどのショックを受けました。

 見慣れている空・樹・花の見え方が変わるのは、グールドのバッハを初めて聴いたときに起こったのと同じ。あのときは美しさが増したのに。

 5月のX市は、白・ピンク・濃いピンクのつつじの花の取り合わせが腰くらいの高さに絨毯を作り、上を見れば白とピンクのミズキの花が空をバックにお布団模様のように眺められる最高の時。だのにそれが恐怖で凍り付いて、脳に狂気の一部として映る。

これはこの怖い本が、人がなぜ人を殺すか、最近の殺人事件の傾向を鋭く、なだらかに説明し、実例が、ニュースで次々と出てくるから。昔は、よほどのことがない限り、普通の人は人を殺せなかった。最近は、自己表現と演出を兼ねての人殺しがトレンディ(流行っている)。

 宮部さんは、バッハのようなモティーフを重ねて、この長編を宗教オラトリオのような出来にしています。ニーチェのような心理把握。マクルーハンのような社会評論・時代考察。巧みな個人点描。文章が光のように、風のように、匂いであったり火であったり。宮部みゆきの手法で、日常生活が超常現象のようにフィルムとなる。無声映画の弁士の朗読が聞こえ、読者の魂をい貫いていく大作でした。神様が人間を見守るまなざしを感じさせる小説家は「みゆき」。

 こんな腕前で「グールド物語」を書けたらどんなに倖せなことでしょう。
 宮部みゆきの文才がなく、グールドのようにピアノも弾けない私には、発狂して亡くなった高村智恵子さんの気持ちがわからなくもないです。

 そぞろ薄ら寒い一人ぽっちの日曜の午後は「お昼寝」。
 昔、TVで「夢で逢いましょう」の番組があって素敵な歌が流れていました。
 昨々日は、夢に出て来て下さって、ありがとう。
 それにしても今日の件名は「夢と殺人」ですか? 寝床でも震えるのは辛いです。
 一番怖いのは、殺されるより殺してしまうかもしれない妄想に駆られる時。そんな時は、グールドのバッハのコンツェルトでリフレッシュしましょう。


next グールドへのメール30へ



**********************************
[PR]
by mhara21 | 2006-12-05 10:11 | グールドへのメール | Comments(0)