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合い言葉GG
by mhara21
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☆マサコのプロフィール
13才のときにグレン・グールドのピアノに 出会う。以来抱き続けたグールドに会うという夢を追って28才でカナダへ。後追い日記はその記録である。
属性はシャーマン。


☆ミクシに習って、ぬさんからの紹介状
不在の幻影から愛するひとを救い出し、グーグルキャッシュの中に愛のエクリチュールを刻印しつづける、GGの恋人。二人はもう触れあうことができないが故に永遠に惹き付けあうことができる、まるで恒星と惑星の関係のような、あらゆる恋人が夢見るユートピアに住むひとです。


☆このブログの本拠地は
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グールドとエクスタシー4

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 「グールドを聴くことは、グールドと恋愛することになる」と言った女性ファンがいる。生前、グールドはファンから、幻想的性交渉の相手(いわゆるオナペット)にされたりエロチックな内容の手紙を受け取っている。

 ハンサムで独身のグールド。グールドの音楽に慰められたファンが人生の苦しさから彼に希望の光を見い出して、救いを求めるのは当然かも知れない。グールドのレコーディング・プロデューサーであったアンドリュー・カズディンの著作には、そうした逸話がいくつか載っている。

 グールドは、トマス・マンを愛読していた。マンの著作を読んでいるとグールドの死生観やシャーマニズムに対するものの見方はマンから影響を受けたのではないかと感じる。
 
 トマス・マン研究家のミハエル・マールの著作『精霊と芸術』では、今までのマン研究家が決して触れなかった「降霊会」の解説が「ひどくうさんなこと。その一・二」として微に入り細に穿って分析される。

抜粋すると
「最後の交霊会で起こる最初のスキャンダルは語り手がこの交霊を出産として描いている点である。死者が生まれる、つまり再生するのだが、それはまだたいしたことではない。
 霊媒のエレン・ブラントは出産するばかりか、この出産行為は同時に性行為でもある。」「つまり霊媒は一気に性交し、出産し、死ぬのである。」


 グールドは、常に性交と出産を同時に行ない、「永遠」と言う名の赤んぼうを音楽で生み出し続けたシャーマンではないのか?

 その意味で音楽上の「グールドの死」とは「オルガスムスの死」に通じる迫力がある。
それは、人が性を通して一元的な世界に辿り着きたい欲望をも満たせるものではないだろうか?
そして、グールドの「エクスタシー」とは、このことを含んでいる言葉ではないだろうか?
グールドがピアノを通して昇華することは、D・H・ロレンスが性行為を通して宇宙と一体になることと共通部分がある。

 神々との霊的な交流に際して味わう、「神秘的恍惚感」をファンたちに分け与えたのが、グールド音楽の特徴の一つ。ファンとしてはそのことを宗教的、性的、精神的、あるいはそれらの混ざりあったものとして、テクノロジーを通して、こちら側の反応と共に(一対一の状態で)、震え上がるような幸福に辿り着く。

 グールドと共に創り上げる恍惚感。それは自分から離れて宇宙を翔んで歩くあの世の美しさにつながる自由が与えられる。
 デモニッシュ(魔神的)な表現で神霊的なエネルギーを人類に伝えたグールドこそは、正に「エレクトロニクス時代のシャーマン」といえよう。



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by mhara21 | 2007-02-25 11:30 | グ−ルドとエクスタシー | Comments(0)
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