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合い言葉GG
by mhara21
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☆マサコのプロフィール
13才のときにグレン・グールドのピアノに 出会う。以来抱き続けたグールドに会うという夢を追って28才でカナダへ。後追い日記はその記録である。
属性はシャーマン。


☆ミクシに習って、ぬさんからの紹介状
不在の幻影から愛するひとを救い出し、グーグルキャッシュの中に愛のエクリチュールを刻印しつづける、GGの恋人。二人はもう触れあうことができないが故に永遠に惹き付けあうことができる、まるで恒星と惑星の関係のような、あらゆる恋人が夢見るユートピアに住むひとです。


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ゴルトベルクをめぐる8章 2

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ゴルトベルクをめぐる8章 2_b0071688_19102618.png

3、第27変奏曲 −バッハも短歌を作った

 グレン・グールドは、ゴルトベルクを「ボードレールの恋人たち」の音楽と表現する。
 私の耳には、グールドとチュレックはこの曲をドイツ語で朗読しているが、ジェーン・バーキンが歌う英語訛りのフランス語のゴルトベルクが聴きたい。
「バッハは世にも複雑な和声さえ小曲の枠の中にぴったり納めることが珍しくなかった(突飛な類比だが)それは芭蕉の俳句、杜甫の絶句にも似た、短少の形に宿る深遠微妙の世界である」 吉田秀和

 第27変奏のモティーフは57577の形を取った音の短歌。男女の機微を秘める。最後の左手は、短歌を書きかけた独り言。


4、第28変奏  −星と音楽

 満天の星
 絵画ならゴッホの「ロアーヌ河の星月夜」
 音楽家ならいつか奏でてみたい星のような音たち。ここでは7つひとまとめの32連音符のモティーフが両手合わせて78回繰り返す。ピアニストは7×78で546ケの星を映す。一貫した8分音符は、宇宙の広さを暗示する天幕を張る。空中を超速度で飛翔する星の交流。地上にいる人の心に流れ届く星の優しさ。

 ブゾーニはこの変奏の速度指示を心憎くもアンダンテとしている。
 バッハは聖なる天を表現するためにト長調を用いて作曲したという。ゴルトベルク変奏曲では31曲中、3曲がト短調でその他はすべてト長調。
宇宙空間と星を表わす曲としては、プロコフィエフのピアノ曲「束の間の幻影」が宇宙詩のように、躍動感のある展開を見せる。中でも「束の間の幻影」の17番に、どことなく淋し気な「リゲル」がまたたく。

 リゲルは、オリオン座の3つ星の右下に位置する。2月なら、午後8時に明石市の真南、太陽よりも光度が高い星であるのに、寒色で地味な煌めき星を見つめると、心のピンクとリゲルの水色がト長調のハーモニーを奏でる。
 アッティラ・チャンパイ氏は、グールドについて「僕の星にただひとり」という論文を書いた。グールドは、宇宙のどの星にまたがって、この曲を弾いていたのだろう。


 *「ゴルトベルクを巡る8章 3」へ



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by mhara21 | 2007-02-17 10:50 | ゴルトベルクをめぐる | Comments(0)
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